
約1年の伴走を経て、申請は最終段階へ
私たちは、産業廃棄物関連の許可申請・手続きに特化した専門事務所として、多くの事業者様のサポートを行っています。今回ご紹介する案件は、長期間にわたり、密にお客様と連携しながら進めてきた「破砕・選別・分解施設」の設置手続きです。約1年におよぶ伴走の末、現在ようやく最終段階までたどり着き、年内にはすべての手続きが完了し、来年あたまから施設が稼働を開始できる見込みとなりました。
お客様自身で進めていた複雑な申請手続き
案件の始まりは約1年前。お客様は、新たに破砕・選別・分解の施設を設置するため、県と直接やり取りをしながら申請を自主的に進めておられました。しかし、産業廃棄物処理施設の手続きは非常に複雑で、専門的な書類の作成や行政との細やかな調整が求められます。そのため次第に負担が大きくなり、「やはり専門家の力を借りたい」とご相談をいただきました。
ご連絡を受けた当初は、お客様自身で進めておられたものの、制度上の要件や行政側の意図を踏まえた調整が必要な段階に差し掛かっており、私たちがサポートに入ることでスムーズに進められるようバトンタッチが決まりました。
昨年10月に事業計画書を提出。ミニアセスや騒音調査も弊社で伴走
正式にバトンタッチした昨年10月、まずは県へ提出する事業計画書の整理・作成に取りかかりました。事業計画書では、「生活環境影響調査(ミニアセス)」の添付が求められており、さらに施設周辺の騒音・振動の調査も併せて必要でした。
ミニアセスは、施設が地域の生活環境へどのような影響を及ぼすか、事前に把握し評価するための重要な作業です。集計・分析・報告書の作成には専門知識が必要であり、弊社が中心となり調査から取りまとめまで一貫して対応させていただきました。
騒音・振動の調査も同様に、お客様とやり取りをしながらスケジュールを調整し、現地での測定・資料作成まで対応。短い期間で求められる工程もありましたが、連携を密にすることで確実に仕上げていきました。
設置地区の区長など地域への説明が“必須”に
事業計画の審査が進む中で、県から新たに「設置地区の区長や地域関係者に対し、具体的な計画内容・必要性・環境への配慮について説明すること」という指示がありました。
地域説明は、案件によってはない場合もありますが、今回は必須条件。地域の理解を得ることは、手続き全体の円滑さや事業実施後の関係構築にも深く関わるため、非常に重要な工程です。
お客様と連絡を密に取りながら、丁寧にサポートを行いました。大きな問題も生じず、しっかり地域の皆さまに理解していただけたということで、この案件の大きな前進となりました。
約1年の伴走を経て、申請は最終段階へ
その後も、県との対応や補正書類の提出など、細かな工程が続きましたが、一つひとつ確実にクリア。お客様との信頼関係と連携の深まりが、ここまで順調に進められた大きな要因だと感じています。
そして昨日、ついに施設の「完了検査」を迎えました。冬の冷たい空気の中での検査でしたが、大きなトラブルなく1時間ほどで無事終了。ここまでの道のりを思うと、検査が終わった瞬間は私たちもお客様もホッとした気持ちになりました。
とはいえ、まだ手続きは完全には終わっていません。残すは最後の申請書の提出。この提出が受理され、県の最終判断を経て、ようやくすべての手続きが完了します。
現時点では、年内にはすべての申請が完了し、来年から晴れて施設が稼働できる見込みです。約一年間伴走してきた案件がここまで来たことは、私たちにとっても大きな節目です。
まとめ
今回の案件を通して改めて感じたのは、産業廃棄物処理施設の手続きは、書類の作成だけでなく、地域への説明、行政とのやり取り、専門調査の実施など、多岐にわたる工程を丁寧に積み重ねる必要があるということです。
そして、事業者様の不安や疑問に寄り添い、共に進む「伴走型のサポート」がいかに重要かを再確認しました。私たちは、これからもお客様が安心して事業を進められるよう、支えられる存在でありたいと考えています。産業廃棄物関連でご相談の方はお気軽にご連絡ください。
